”生涯一バーテンダー”と心に決め、独立を目指す男の「BAR Sanctuary」完成までの旅の記録。 BARを愛する全ての人へ…ある無名バーテンダーからの熱きメッセージ。
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≪Profile≫

Bargin

Author:Bargin
1978年4月3日
 横浜市に生まれる。
1997年4月
 大学に入学。
 書道部に在籍し、熱き4年間を送る。
2000年6月
 教育実習をきっかけに教職を志す。
2001年4月
 私立高校に就職。
 一つの目標を達成するも、人生に
 疑問を抱き始める。
2002年8月
 人生最大の転機が訪れる。
 悩みに悩んで、「バーテンダー」
 という生き方を選ぶ。
2005年6月
 一歩上のサービスを学ぶべく、
 ホテルのバーに就職。現在に至る。
将来の夢
BAR Sanctuary」開業
好きなカクテル
 Gin&Lime
好きな言葉
 自由であり続けるために、
 自分であり続けるために。
愛読書
 「世界の名酒事典」(講談社)

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Road to Sanctuary 〜「BAR Sanctuary」誕生への道程〜
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「 Work of Bartender 」 の記事一覧



What is 「BAR Sanctuary」…?
BAR Sanctuary」は、私が2009年を目標に横浜に出したいと考えているお店です。
誰もが心の中に持っている、何者にも侵されたくない領域。
そんな自分自身の「Sanctuary」(:聖域)と独り向き合いたくなった夜、ふと立ち寄れる場所…。
それが「BAR Sanctuary」という店名に込める私の想いです。
BAR Sanctuary」は私と、このブログを訪問してくださる皆様が一緒に作り上げていくお店です。
皆様からのコメント、トラックバックをお待ちしております。

2006.12.18 Mon

良いBARのサービスとは

冬になると、お客様の上着をお預かりする機会が多くなります。

先日、あるBARを訪れた時の事です。

上着をスタッフの方に預け、カウンターの席に座ってしばらくして私は上着のポケットに煙草を入れていた事を思い出しました。

先ほど上着を預けた方とは別のスタッフの方に「ちょっと上着を出してもらってもいいですか?」とお願いすると、その方はクローゼットの中から迷う事なく私のコートを選んで取り出してくれたのです。

私はその事に少々驚かされました。

しかも、「こちらのコートでよろしかったでしょうか?」というような確認の言葉はありませんでした。

つまり、それが私のコートである事に間違いないと確信があったという事です。

そのスタッフの方は一週間ほど前に働き始めたばかりの新人の方でした。

このBARでは「お客様からお預かりした上着を間違えずにお返しする」というサービスを、店に入ったばかりの新人にまで徹底させているのです。

当たり前の事かもしれませんが、こういう事をしっかり出来ているお店は意外と少ないのではないでしょうか。

別のあるBARでは、帰り際にこちらから「コートをお願いします」と頼まなければ出てこなかった上、クローゼットから出されたコートは別のお客様の物でした。

せっかく美味しいカクテルや料理を頂いても、最後にそういうミスが起きてしまうと、店の印象を悪くしてしまう原因にもなりかねません。

「サービス」というと、とかく「お客様にとってプラスになる何かを提供する事」と捉えがちです。

しかし、当たり前の事をきっちりと行い、「お客様に無駄なマイナスを与えない事」も重要な「サービス」であると言えます。

本当に良い「サービス」とは、「ほとんどのお客様が気にも留めないような些細な事にも気を配り、さりげなく実行する事」だと勉強させられました。

その積み重ねが店の信頼に繋がり、結果的に「サービスの良い店」という評判を得られるのだと思います。

BAR Sanctuary」もそんな店を目指して頑張って行きたいと考えております。


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2006.12.04 Mon

一杯のCocktailに注ぐ

「魂を込めてカクテルをお作りいたします」

これは、私が以前勤めていたBARのコンセプトです。

別のお店に移った現在も、その考え方は変わっていません。

私は一杯のカクテルを作る時、必ずそこに「魂」を込めます。

画家が一枚の絵画を描くのと同じ様に「魂」を込めるのです。

もちろん、「魂」を込めればそれだけでカクテルが美味しくなるというものでもありません。

バーテンダーとしての確かな技術が必要なのは言うまでもない事です。

しかし技術のみに偏ると、カクテルは何とも味気ないものになってしまいます。

絵画でも「上手だけれど心に響かない絵」というのをご覧になった事があるのではないでしょうか。

カクテルも同じです。

そこに気持ちが入っていなければ、たとえ優れた技術を持っていても、それだけではお客様に感動を与える事はできないのです。

カクテルを作る時、たとえカウンターのお客様と会話の最中であっても、意識はカクテルに向けられています。

魂を込めて、「そのお客様だけの為の一杯」に集中するのです。

そして出来上がったカクテルをお出しした時、お客様が最初の一口をお飲みになった瞬間の表情を、私は見逃さないようにしています。

感想を伺わなくても、お客様のその表情が全てを物語っています。

私はまだまだ技術的には未熟なバーテンダーですが、一杯のカクテルに込める気持ちだけは、どんな一流のバーテンダーにも引けを取らないと自負しています。

「魂」は、私がカクテルに注ぐ最後の副材料。

今夜も、魂を込めてお作りいたします。

Cocktail


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2006.11.27 Mon

BARTENDERにとって大切な事

「バーテンダーにとって最も大切な事って、なんだか分かるか?」

カウンターに立ち始めたばかりの私は、当時勤めていたBARのオーナーバーテンダーにそう問いかけられました。

バーテンダーにとって最も大切な事…。

私は暫く悩んでしまいました。

美味しいカクテルを作る技術、お客様を楽しませる接客術、酒についての知識…。

たくさんありすぎて私には分かりませんでした。

答えに詰まる私を見かねて、こう教えてくれました。

「バーテンダーにとって最も大切な事。それは『姿勢』だ」

カクテルを作る時の「姿勢」、お客様に接する時の「姿勢」、そして何もしていない時の「姿勢」…。

とにかく何をする時でも「姿勢」が大事であると教わりました。

おそらく当時の私は姿勢がとても悪かったのでしょう。

どんなに美味しいカクテルを作ったとしても、その姿勢が悪ければ味は半減してしまいます。

その事を教わってから、私はBARに行く度にバーテンダーの姿勢を気にするようになりました。

すると、失礼ながら意外と姿勢に神経が行き届いていないバーテンダーが多い事に気が付きました。

カクテルコンペなどでは、どのバーテンダーも姿勢にとても気を遣っています。

どうすればその姿が美しく見えるかを研究されている方が殆どです。

ところが、通常営業での姿勢が美しいバーテンダーは意外に少ないのです。

その事に気が付いた私は、鏡を見ながらカクテルを作る練習をしたり、時にはその姿を携帯電話のムービーで撮影してもらったりしました。

そんな事を繰り返して、自分の姿勢の悪い部分を矯正していきました。

背筋を伸ばし、流れるような動作で、堂々たる姿勢で作られたカクテルは、それだけで「美味しそう」だと感じてもらえます。

カクテルは「五感」を使って楽しむ飲み物です。

「視覚」によってカクテルを作る過程や出来上がったカクテルの色などを楽しみ、「聴覚」でシェーカーの心地よい音に酔いしれます。

「嗅覚」によって香りを楽しみ、「触覚」で唇に触れた瞬間の柔らかさなどを感じます。

そして最後に「味覚」…。

その中でも「視覚」はとても重要な要素であり、出来上がったカクテルだけでなく、その作られる過程をもお客様は楽しんでいらっしゃるのです。

私に「姿勢」の大切さを教えたくれたその方は、とても美しくカクテルを作ります。

私はまだまだその域には達していませんが、精進を続けようと思います。

カクテルを作る姿だけで味覚に訴えられるバーテンダーを目指して。


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2006.10.30 Mon

Chaser

見習いのバーテンダーが、初めてお客様にお出しする飲み物。

それはビールでもウイスキーでもなく、ただの「水」です。

BARでは強めの酒を注文すると、氷の入った水が一緒に出てくる事があります。

これが「チェーサー」です。

酒を飲んだ直後に、追いかけるように飲む事からそう呼ばれます。

このチェーサーを、バーテンダーになったばかりの私はなかなか出させてもらえませんでした。

「たかが水なのに…?」とお思いになるかも知れませんが、一杯のチェーサーを出すにはカクテルを作る上でも大切な幾つかの技術が必要なのです。

ひとつは、ボトルを扱う技術。

ボトルを持つ位置やラベルの向き、キャップの開け閉めから液体の注ぎ方に至るまで、全てがスマートでなくてはなりません。

ボトルを持つ時は必ず真ん中よりも下の方を持ち、ラベルはお客様に見えるよう正面(もしくは上)に向けます。

これはボトルの口から液体が伝ってしまった場合に、ラベルが汚れるのを防ぐ為でもあります。

キャップの開け閉めは素早く、できるだけ少ない動作で行います。

注ぐ時は、ボトルから液体が常に一定の太さでグラスに落ちるようにします。

そして、チェーサーを出すのに必要なもうひとつの技術が「ステア」です。

「ステア」とは、バースプーンを使って比較的混ざりやすい材料同士を混ぜ、冷やしてカクテルを作る技術の事。

チェーサーに限って言えば、その目的は「冷やす事」だけに絞られます。

とはいえ、指先を使ってバースプーンの背が常にグラスの内側を沿うように回転させるのは、初心者にとってはかなり難しい技術です。

見習いのバーテンダーは、それらの技術を身に付け、一連の動作を滞る事なくスムーズに行えるようになって初めて、お客様に「チェーサー」をお出しする事を許されるのです。

因みに私は、その許しを得るのに約一ヶ月の期間を要しました。

「たかが水」と言ってしまえばそれまでですが、BARに於いては「されど水」。

流れるような美しい動作で注がれ、確かなステアによってしっかりと冷やされたその一杯は、ただの「水」とはひと味違うような気がしませんか…?


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2006.10.23 Mon

良いBARの条件

お客様にとって、「良いBAR」とは一体どんなBARなのでしょうか?

美味しいカクテルを作ってくれるバーテンダーがいるBAR…ウイスキーの品揃えが豊富なBAR…内装に高級感があって雰囲気が良いBAR…。

良いBARの条件も、お客様によって様々だと思います。

しかし、どんなBARにも共通して言える「良いBARの最低条件」というものがあると思います。

私がバーテンダーになって最初に教わった仕事は、店内の清掃です。

その中でも、特に念入りに行うように指導されたのは「化粧室」です。

BARに於いて、化粧室が清潔に保たれている事は非常に重要です。

どんなに美味しいカクテルを飲ませてくれても、化粧室が不潔では台無しになってしまいます。

また、女性の為の配慮がなされている事も大切です。

男性にとっては用を足す場所でしかないかも知れませんが、女性にとってはその名の通り化粧を直す場所でもあります。

大きな鏡がある事や、ポーチや化粧道具などを置けるだけの十分なスペースがある事、照明の明るさが適切である事なども、BARの化粧室には必要な要素であると言えます。

私は、初めて足を運ぶBARでは必ず化粧室に入ります。

最近は、化粧室にも店のこだわりを演出しているBARが多いのですが、肝心のお客様への配慮、特に女性のお客様が使われる事を前提とした配慮が足りないと感じるBARも少なくありません。

化粧室はBARの中で唯一、お客様が独りきりになる空間です。

誰の目も届かない場所だからこそ、細やかな配慮が必要なのです。

化粧室に細やかな気遣いを感じられるBARは、他の部分のサービスもきっと行き届いているはずです。

お客様も、BARを訪れたらぜひ化粧室を覘いてみてください。

「良いBARの最低条件」を満たしているかどうかの、ひとつの目安になるはずです。

因みに、「BAR Sanctuary」の化粧室はというと…まだ構想中です。


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